建設現場における各種作業は、建物の品質維持と安全確保のために多岐にわたります。その中でも、特に重要な工程の一つに「養生(ようじょう)」があります。
今回は、弊社が先日担当させていただいた「某高等学校」での養生作業を例に、その具体的な内容と役割についてご紹介いたします。
養生とは
工事中に既存の建材や設備、または新しく設置されたばかりの箇所を、傷や汚れから保護する作業全般を指します。塗料の飛散、粉塵の付着、資材運搬時の衝撃など、工事現場には様々なリスクが存在します。
これらから対象物を守り、作業後の清掃負担を軽減し、最終的な仕上がりの品質を確保するために養生は不可欠です。
某高等学校における養生作業
今回、弊社が担当したのは、高等学校の教室における養生作業でした。主に「床養生」と「什器のマスカー養生」を実施いたしました。
清掃された状態の木製床や壁面は、今後の作業による損傷や汚染から保護する必要があります。
【養生前】

【床養生】 床全体を厚手の養生シートで覆い、テープでしっかりと固定することで、塗料の垂れや資材の落下、作業員の移動による摩耗などから床材を保護します。
特に、生徒が日常的に利用する空間であるため、床の美観と耐久性を維持することは重要です。
【マスカー養生】 マスカー養生とは、塗装や吹き付け作業において、塗料が付着してはならない範囲を保護するために、シートとマスキングテープが一体となった資材で覆う方法です。
【養生後】

この作業により、壁や窓枠、什器への塗料の飛散を防ぎ、正確な塗り分けを可能にします。
養生作業の重要性
一見すると地味な作業に見えるかもしれませんが、養生は建設プロジェクト全体の品質と効率に大きく寄与します。
- 品質の維持: 新しい建材や既存の構造物を損傷から守り、最終的な仕上がり品質を向上させます。
- コスト削減: 傷や汚れによる手直し作業(リワーク)を減らし、追加的な費用発生を抑制します。
- 効率性の向上: 不要な清掃作業を減らし、次の工程への移行をスムーズにします。
- 安全性の確保: 足元が滑りやすくなるのを防ぐなど、作業環境の安全性向上にも繋がります。
弊社は、このような養生作業を通じて、お客様のプロジェクトが円滑かつ高品質に進行するよう、専門的な技術と経験を提供しております。
今後も、学校施設をはじめとする様々な現場において、安全で質の高い作業環境の実現に貢献してまいります。